液滴滴下型点鼻薬用アダプターの製作

液滴滴下型点鼻薬

点鼻薬とは読んで字のごとく鼻の中に送り込まれて効果を発揮する薬剤です。 霧状のものは特に問題ないのですが、液滴を垂らすタイプのものは、大きくのけぞった体勢で目的の場所 (鼻の奥) まで液が到達せねばなりません。 理想的な滴下方法は、誰かに「鼻の穴の中心線上でかつ皮膚や鼻毛に接触しない高さ」に瓶の注ぎ口を保持してもらいながら薬剤を滴下してもらう方式でしょう。 しかし常に頼める人がいるとは限りません。そこで本人が単独で点鼻薬の滴下ができるようにちょっとした工作をしました。

液滴滴下型点鼻薬用のアダプター

上の「」の部分を機械的に実現します。そのためには点鼻瓶の先にアダプターを取付けて鼻の先に持ってこればいいでしょう。 アダプターの一方の端は鼻の先にひっかかる程度の外径であるべきであり、もう一方の端はアダプターと瓶がぐらぐらしない程度にかみあうべきです (堅くしまっている必要はない)。 多分テーパーのついたデザインになるでしょう。 探せばみつかるかもしれないが面倒くさい。 かといって一から作るのは無理。そんな時、ふとインスピレーションがひらめきました。使用済みの瓶のキャップを改造すればいいのではないか!

そう思ってキャップを眺めてみれば、先を2,3mm削り取って穴を空ければ鼻の穴の中心線に沿って滴下できそう。 もう一方の端は元々瓶にねじ込まれていたのだから瓶とのかみあわせはいい。 こうして作ったのが写真左のモノです。これを瓶の先に軽くねじこんで鼻の穴に押し込めば中心線に沿って滴下できます。また、注ぎ口は軽くねじ込むだけにしておけばアダプターの先端から突き出ることはないので汚染の心配はいりません。

以上、廃物利用で有益なモノを作るという筆者が得意な分野の話でした。

10-30-2023, S. Hayashi